kxyy

あのとき見上げた月はあんなに綺麗だったのに。

誠実でありたいと願った

誠実でありたいと願ってしまった。

「誠実」という言葉からかけ離れている自分みたいな人間が

そんなこと思うなんて予想すらしてなかった。

自分でも驚いた。

 

自分の現状は最悪最低だった。

何人もの人とやり取りして平行線、いい顔して何度も何度も。

終わりが見えなかった。

自分が何を目的としてるのかすら分からなくなった。

週4で男の人と飲んで話して、「いい子」を演出させてを繰り返して

素の自分だったのかな、アレ。

繰り返して繰り返していくうちに起こる記憶の混在。

自分でも悲しくなってきた。

でも、どうしたらいいんだろう。

 

『遊ばれてるような気がする。』

 

その通りだ。図星だった。自分自身がしてきた行為も好意も全部中途半端。

あーあ。馬鹿だなあ。

何人の人とも同じような会話して色んな人と思いを共有して・・・?

誰の一番にもなれるわけ、ないじゃないか。

 

この気持ちを本物にするためには自分が行動するしか道はないと思った。

私誰一人として真剣に向き合っていなかったと思う。

全部やめた。躊躇いもなく消した。一瞬ですべてが消えて、あっけなく散った。

申し訳ないなとも思った。

せっかく予約してくれてたのに、いいんだこれで。

後悔なんてするよりも前に自分を変えたくて仕方がなかった。

そのためにはすぐ行動したくて。

こんなどうしようもない人間、誰かが好きになってくれるわけがない。

最初からこうすればよかったのに。

 

真剣に向き合おうと思ったら、心の中にあるもやもやした気持ち全部消えた。

あーこれが心から楽しんでるって感覚なんだって気付けた。

 

『誠実でありたい』

『あなたのために、誠実になりたい』

 

そう願った私の気持ち、もう迷うことなんてなくなった。

あのときの気持ちが本物になったと感じた。